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日本工業経済新聞社(群馬)
2013/02/15

【群馬】2校の耐震化前倒し−みどり市予算案

 みどり市(石原条市長)は15日、2013年度当初予算案を内示した。普通建設事業費は19億2855万8000円とし、対前年度比27・3%、金額にして4臆1300万円あまりの大幅増となった。この要因について財政当局は「桐生市の消防デジタル負担や西鹿田中島遺跡保存事業に向けた用地買収費などを計上したため」と説明。建設事業の内訳は、市単独事業費が10億5266万円(前年度比25・4%増)、補助事業費は6億4613万5000円(同2・1%減)。おもなハード事業としては、農業体質強化基盤整備事業(7249万円)、小規模土地改良事業(3557万円)、雨水管渠整備事業(7700万円)、高齢者生活福祉センター改修(1223万円)ーなどが盛り込まれた。また、特別会計予算で、新たに太陽光発電事業特別会計が創設される。

 記者会見において石原市長は当初予算案について「来年度は市長任期(2期目)の最終年度となるだけに思い入れもあり、(市長として)自分で完結できる最後の予算で、これまでの8年間を総括した予算」と述べた。また来年度は、総合計画後期計画の初年度で、市は「成果志向により始動する」と位置づけている。
 主要事業では、まず災害時の飲料水確保対策を引き続き推進。予算3811万円を割り当て、避難所などに非常用貯水槽を埋設する。また大間々南小学校と大間々東小学校へ緊急時用浄水装置を設置し、その浄水装置でつくった飲料水1tを貯水できるウォーターバルーンを併設するための装置購入費235万円も計上。耐震化事業では、福岡中央小学校校舎、大間々中学校の特別教室、武道場棟の耐震補強工事を3月補正で8569万円をこれから予算化し、前倒し発注する。
 また、農業体質強化基盤整備には7249万円を計上。近年の集中豪雨による冠水被害対策として小夜戸地区、阿左美地区で排水路を整備する。小規模土地改良事業では、久宮地区において排水路を整備。
 水道では、鹿田山配水池耐震補強事業として945万円を計上。水道事業の基幹施設であり、来年度に耐震診断を行う。その結果にもよるが、補強工事が必要と判定された場合は14年度に設計を作成し、15年度に耐震工事を実施する。また引き続き石綿管更新工事などを推進する。
 また、老朽化が進んでいる高齢者生活福祉センター改修に着手するほか、かたくりの湯施設については来年度に点検を行い、その結果を踏まえて今後の具体的な対応を検討していく。
 このほか、「道の駅富弘美術館」に電気自動車用急速充電器を設置するための工事費460万円、街路灯整備事業450万円などを計上。
 新設する太陽光発電事業特別会計へは、建設事業費として2億4000万円を配分。市有地を活用してメガソーラーの半分程度の最大500kW規模を想定、場所については現在調整中としている。
 なお、一般会計予算総額は180億5000万円とした。