建通新聞社
2013/01/31
【大阪】大阪市 区民センター整備問題 13年度予算編成に基本構想調査費 耐震改修は都島で実施設計 ★写真あり
大阪市市民局は、区民センターの整備問題について方向性を示すため、2013年度予算編成に基本構想調査費として612万円を要求する。同時に、耐震性が不足する区民センターで安全性を確保する必要があり、都島区民センター耐震改修実施設計などを予定する。
大阪市は従来、「1区1館」の区民センター整備を進めてきた。しかし、橋下徹市長就任時に設置した改革プロジェクトチーム(PT)が、施設規模を比較4市水準並みにすることを提案。計画していた区民センターの建設は凍結状態となっている。
「基準外となった施設は、14年度から民営化・売却・賃貸とする」としており、13年度に区長が区割り案を提示する計画。
基本構想調査では、ホール機能と会議室機能の規模など区民センターについての論点を整理。さまざまな視点から市民活動の拠点整備に関する課題解決に向けた方向性を示す。
改革PTの案では、区民ホールの施設規模を横浜市などの比較4市水準並みにするのが妥当とし、現在の24区を9区にブロック割りし、各1200人程度の収容規模のホールを確保。この基準をオーバーする既存の区民センターは、売却などの措置をする考え。一方で、利用が多いにもかかわらず、区割り案により会議室機能が大幅に減少するケースも想定され、各区主催事業に多大な影響が出る恐れも危惧している。
また、市は、15年度までに耐震基準を満たしていない区役所付設会館の耐震化を完了する計画。全体の再編計画を見据えながら既存施設の安全性を確保する。
13年度は都島区民センター(大阪市都島区中野町2ノ16ノ25)で耐震改修に向けた実施設計を作成。港区民センター(港区弁天2ノ1ノ5)で耐震診断を行い、問題点を把握する。
都島区民センターは、鉄骨鉄筋コンクリート造4階建て延べ2294平方b。3階部分に都島図書館が入っている。港区民センターは、鉄骨鉄筋コンクリート造11階建ての1〜3階部分。延べ2557平方bで3階部分が図書館。