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建通新聞社(神奈川)
2013/01/31

【神奈川】逗子市 「池子の森自然公園」基本計画

逗子市は、池子周辺の在日米軍所有地の一部を返還までの暫定措置として「池子の森自然公園(仮称)」として整備する。文化財の展示施設や野外活動施設を新設するとともに既存の施設を改修し、極力自然を維持するとした基本計画をまとめた。2月15日までパブリックコメントを実施。2013年度以降、順次、設計・工事に着手する。
 公園の対象は、池子と久木地内の約40f。周辺には池子住宅や海軍施設など米軍の施設が存在するが、一部で運動場や野球場、テニスコート、池子遺跡群資料展示館など、逗子市民が利用できる施設が整備されている。公園化に当たっては、既存の施設を生かしながら、新たに運動施設や広場、管理事務所などを整備。地区内の自然はできるだけ現状を維持する。
 新設する主な施設は▽文化財展示収蔵施設▽青少年のための野外活動施設▽公園管理事務所▽資材置き場▽子ども遊び広場▽アーチェリー場▽ドッグラン▽駐輪場―など。
 このうち「文化財展示施設」は、既存の池子遺跡群資料館の隣接地に建設。鉄筋コンクリート造3階建てで、市内各所に分散保管されている出土品などを集約する計画だ。
 「青少年のための野外活動施設」は、公園の北西部に自然観察など野外活動の拠点を建設する。施設は木造平屋建てで、研修室、事務室、炊事場、倉庫などの設置を想定している。
 また、既存施設についても、老朽化しているため、改修や増強を行う。
 工事対象として▽運動場(400bトラックの改修、シェルターかパーゴラ整備)▽テニスコート(表層面の改修、ベンチや日よけなど休憩施設の整備)▽池(南端部に観察用のデッキを整備)▽散策路(木道や手すりなどの安全対策)―などを挙げている。
 現在、計画地は米軍の所有地で、返還を求めて市が米軍と交渉を進めている。立ち入る場合には許可が必要で、地区内の運動や文化施設はほとんど利用されていない。市は、出入り口や駐車場などを先行整備し、14年度中に公園を解放。その後、できるものから順次新設、改修を進める方針だ。