日本工業経済新聞社(群馬)
2013/01/30
【群馬】桐生市中央調理場 移転へ−15年度着工目指す
桐生市は、美原町にある学校給食中央共同調理場の移転新築を計画し、本年度から内部で基本計画の策定に着手しており、来年度上期までの策定を目指している。現在は、基本計画策定に向けて建設予定地や規模を内部で検討している段階で、順調にいけば来年度の補正予算で予算を確保し基本設計を委託、15年度にも建設工事に着手したい考えだ。新施設の建設にあたっては事業費に20〜30億円を試算しており、建設予定地は旧桐生市内の市有地。新施設の最大調理能力は1日9000食程度となる見通し。既存施設は、旧桐生市内にあるすべての小中学校など、計30校・園、1日約8800食の給食を供給しており、建設から40年以上が経過し施設の老朽化が進んだことや衛生面への配慮から建て替え計画が打ち出された。
中央共同調理場の移転新築にあたっては、2011年度に庁内検討委員会を設置し検討を重ねており、本年度からは検討委員会での議論を基に改築実施に向けた基本計画の策定を内部で進めている。基本計画は、建設予定地や給食の調理能力、調理場の方式などを決めるもので、来年度上半期までの計画策定を目指している。計画策定がスムーズに進めば来年度内に補正予算による基本設計の委託も視野に入れており、建設予定地によって造成工や調査委託が必要になるが、順調にいけば14年度に実施設計を行い、15年度に建設工事に着手する。
これまでの協議で、財源として合併特例債や学校施設環境改善交付金を活用することで事業費20〜30億円を試算し、建設予定地面積としては同程度の給食調理場の敷地が7000〜9000uであることから同程度の敷地面積が確保できるような市有地を候補としてあげている。新施設の規模については建設予定地の決定後詰めていくこととしているが、給食の調理能力は現在の最大1日1万2000食から、現況の供給数に合わせた1日9000食程度とし、そのほか調理場の床面を衛生面への配慮から現在のウェット方式からドライ方式に変更する考え。調理場の運営については、現在は運送業務以外直営で行っているが、新施設移行後は外部委託とすることを検討している。
同施設の建て替えは建設から40年以上経過したことによる老朽化や学校給食衛生管理基準に対応するために計画。既存施設は、1969年築、RC造平屋建て(一部2階建て)延べ床面積4030・04uの施設で、調理場に接続する形で事務室や会議室のある管理棟を備えている。
同施設の給食供給エリアは、旧桐生市内すべての小中学校および特別支援学校、幼稚園計30校・園で、新施設で供給するのは来年度から廃校となる昭和小学校を除いた、計29校・園。同市では共同調理場で給食を作り、各校などへ配送。同施設のほか、新里町と黒保根町にそれぞれ共同調理場があるが、いずれも近年建設した施設となっている。