尾鷲市は、市内に新設を計画している「道の駅」の建設候補地や配置計画、概算工事費などをまとめた基本計画を策定した。国道42号熊野尾鷲道路の尾鷲南インターチェンジ(IC)付近を建設候補地とし、地場産品の販売店や飲食店、情報発信機能、防災機能などを備えた施設を計画している。また、熊野尾鷲道路のサービスエリアまたはパーキングエリアと一体的な施設整備を国土交通省などの関係機関に要望する。
基本計画によると、「尾鷲らしさを感じ、みなが集いにぎわう空間の創出」をコンセプトにトイレや駐車場などの道路利用者休憩施設、地域産業の振興のための地場産品や県産品の販売施設や飲食施設、観光情報発信機能、非常用電源や貯水槽、防災倉庫などの設置を予定する。敷地面積や施設規模などを全国の道の駅施設の平均値とした場合の概算工事費は約7億5000万円としている。
道の駅は、紀勢自動車道や熊野尾鷲道路の高速道路整備が進み、観光客の増加が予測される尾鷲市内で、地域活性化や防災拠点機能などを備えた施設を計画。基本計画は、2012年7月から設置場所の検証などに必要な資料収集、周辺の交通量調査と高速道路開通後の推計、施設規模や機能、アクセス方法の検討などを進めてきた。基本計画策定は東京建設コンサルタント三重営業所(鈴鹿市)が担当。
配置計画によると物販・直売所、情報発信施設を1棟の中に納め、飲食施設を隣接して整備する。災害時の活動スペースとしても利用できるオープンスペースや非常電源・防災倉庫などの配置、矢ノ川修景ゾーンなどの整備を検討する。
整備主体は、地域振興施設などを尾鷲市、駐車場などの整備を道路管理者である国土交通省が担当することを要望し、施設運営は民営とする方針。
熊野尾鷲道路の尾鷲南ICは、現在の計画では和歌山方面への通行車が利用することができないハーフIC形式となる予定となっており、上下線とも利用できるよう国土交通省に要望する。また、熊野尾鷲道路のサービスエリアまたはパーキングエリアと一体的に道の駅を整備し、施設機能や地域活性化の向上を図れるよう要望する。
提供:建通新聞社