静岡県は2013年度、住宅リフォーム工事に対する補助制度の対象に新たに「子育て支援」を加える方針。子供のいる世帯などが実施するリフォーム工事に対して、工事費の一部を補助する。編成作業中の13年度当初予算に12年度並みの事業費を要望しており、新年度は「県産材型」「高齢者型」「子育て支援型」の三つの柱で事業を展開する考えだ。
静岡県は11年度、県産材の活用や住宅の耐震化、住宅市場の活性化を視野に、県産材を利用した住宅のリフォーム工事に対する補助制度を創設。12年度は65歳以上の高齢者が暮らす世帯が実施する工事費100万円以上のリフォームに対象を拡大した。
リフォーム需要の高まりや制度の使いやすさなどを背景に多くの申請があり、12年10月末に当初予定していた予算枠に到達。そのため、補正予算を編成して補助申請の受け付けを再開した。
県では、補助制度の活用状況を踏まえ、13年度予算でも12年度予算(約4億4000万円)並みの事業費を確保するとともに、新たに子育て世帯の需要を取り入れるために補助制度の対象を拡大する方針を固めた。
子育て支援型では、県産材型や高齢者型の要件である「耐震性の確保」「県内建設業者の活用」などを踏襲しつつ、子供のいる世帯やこれから子育てに取り組む世帯などが実施する、既存住宅の増築や間仕切りなどのリフォーム、設備の改修などを幅広く対象にする見通し。
制度の実施時期、対象となる条件の設定、補助件数などについては、予算編成の状況を踏まえて今後、詳細を固める。
(2013/1/30)
建通新聞社 静岡支社