日本工業経済新聞社(山梨)
2013/01/25
【山梨】入札円滑化で情報収集 県
大型補正予算の執行に向け入札手続きの円滑化を行うとの太田昭宏国交相の発言などを受け県技術管理課は、今後の対応に向けた情報収集を始めた。同課は「まだ国からもはっきりした情報が得られていない。どのくらいの予算が配分されるかも分からないため、それらが確定してから対応を決める」としており、国の動向をみながら具体策を検討する。
閣議決定された公共事業費は国交省分だけで1兆8000億円、全体で4兆7000億円に上る。それらの執行においては入札手続きが集中することが予想されるため太田大臣は18日、入札手続きの円滑化を行う方針を示した。その際に挙がった方法は、▽指名競争の実施▽入札公告の前倒し▽総合評価二極化の推進▽上位等級工事への参入の拡大。今後これらについて国から具体的な実施方法などが示されるとみられ、それらを参考に各自治体で制度改正を進めることになる。
総合評価の二極化は、施行計画の提出を求めずに施行実績などで施行能力を審査する「施行能力評価型」と、技術提案を求める「技術提案評価型」の2つを推進するもので、提出資料を簡素化することができる。上位等級工事への参入拡大は、大型工事のうち比較的難易度が低いものについては対象ランクを拡大し、より多くの業者が参加できるようにするものだ。
県は11年度に入札参加に必要な施行実績の緩和や現場代理人の兼務容認などの制度改正を行っている。今後国が示す方策によっては、これらを採用する案件の拡大やさらなる緩和措置をとることも考えられる。