伊賀市は、「橋梁長寿命化修繕計画」を策定した。この計画は、対症療法型の維持管理から予防保全型へと管理手法を転換し、橋梁の長寿命化ならびに修繕や架け替えに係る費用を縮減、平準化するよう、効率的・効果的な維持管理計画として策定した。
市が管理する橋梁は、2010年4月現在、全1706橋(橋長2b以上)で、このうち15b以上の橋梁は265橋、15b未満の橋梁は1441橋ある。1706橋のうち、建設年次の記録がない橋梁が2橋あり、建設年次が明確な1704橋のうち、現時点で建設後50年を経過した橋梁は374橋、20年後には建設後50年を経過する橋梁が1285橋と約75%を占め、橋梁の高齢化が進む状況。長寿命化修繕計画では、橋梁規模が比較的大きく、補修や架け替えに係る費用も多く、期間も長くなる特性があるため、道路サービスの低下に対する影響も考慮し、橋長15b以上の250橋を対象としている。最長橋梁は木津川に架かる長田橋で、橋長は172・5b。
修繕等計画橋梁数は、事業1年目が1橋、2年目が1橋、3年目が13橋、4年目が39橋、5年目が40橋(点検橋梁数250)、6年目が26橋、7年目が17橋、8年目が2橋、9年目が34橋、10年目が41橋(点検橋梁数250)。部材別対策費は合計9億0700万円を見込んでいる。内訳は、橋面2億4000万円(舗装補修、伸縮装置交換、高欄補修など)、鋼主桁5500万円(断面修復工、ひび割れ補修工、補強工など)、コンクリート主桁1800万円(〃)、コンクリート床版1億2700万円(〃)、橋梁下部工6500万円(〃)、支承6300万円(支承補修など)、その他2700万円(その他補修など)、鋼塗り替え塗装2億4300万円(鋼橋梁の塗装塗り替え)、橋梁点検6900万円(橋梁点検費用など)。なお、数値は修繕計画により想定したもので、事業実施に係る数値とは異なるため、適宜見直しを行う。
市では今後、13年度に補助申請を行い、14年度からの事業化を目指しているが、予算の都合上、予定年度に執行できない可能性もあり、流動的な要素も多い。
提供:建通新聞社