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建通新聞社(中部)
2013/01/17

【愛知】中部地方整備局港湾空港部 三河・衣浦のBCP作業部会設置

 国土交通省中部地方整備局港湾空港部は、南海トラフ巨大地震などの大規模地震を想定し、三河・衣浦港で港湾機能継続計画(BCP)の在り方を検討する作業部会を設置する。各港で17日に第1回の会合を開き、課題の抽出やBCPの策定に向けた意見交換を行う。
 中部地整はこれまで、防波堤・防潮堤の粘り強い構造化など、ハード面での防災・減災対策の具体化を進めてきた。作業部会では、発災後の避難誘導計画や港湾機能の継続、早期復旧に向けた行動計画などを検討する。中部地整と港湾管理者が中心となり、関係行政機関や業界団体などの実務担当者と構成する。
 当面の目標として作業部会では、12年度末を目標に、発災時の行動計画案を策定する。計画には、災害時の緊急物資輸送に関して関係者の役割を位置付ける。また、緊急物資以外の物流活動や広域連携についての方策なども検討する。
 中部地整は、12年に策定した中部圏地震防災基本戦略の中で、航路の確保による港湾機能の復旧を盛り込んだ。名古屋港湾空港技術調査事務所は航路啓開作業「くまで作戦」に関連して、想定される海上漂流物の流出量などについても調査を進めている。作業部会では、こうした知見を踏まえて各港湾のBCPを検討していく。将来的には、複数港湾のBCPを踏まえて、伊勢湾域全体の航行機能を維持するための方策についても検討が必要になる。


提供:建通新聞社