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日本工業経済新聞社(群馬)
2013/01/15

【群馬】来週21日に公告−高崎市新体育館

 高崎市は15日、市議会都市集客施設調査特別委員会に新体育館の設計プロポーザル実施について報告した。来週21日に「高崎市新体育館建設工事設計業務」を公告し、基本および実施設計業者を公募型プロポーザル方式で選定する。参加表明書を21日から今月28日まで、技術提案書の提出を2月28日まで受け付ける。選考は2段階で実施し、3月上旬に第1次審査、同月中旬に第2次審査を行う。3月下旬の審査結果公表、設計委託契約を予定する。今回の公募型プロポーザルでは、延べ床面積1万u以上の総合体育館設計実績など極めて高い条件を課しており、参加は大手建設コンサルタント業者に限られそうだ。

 参加資格は@1997年度以降に竣工した総合体育館(アリーナと固定式観客席1000席以上を有する体育館)の新築工事において、延べ床面積1万u以上の設計実績を有するA一級建築士事務所登録を継続し5年以上業務を行っており、一級建築士を5人以上有するB高崎市における2012・13年度建築関係建設コンサルタント業務に関わる入札参加資格を有するC高崎市長から建築関係建設コンサルタント業務等に関し指名停止を受けている期間中ではないD地方自治法施行令第167条の4に規定する者に該当しない−の5条件をすべて満たす者に限る。市は全国区の施設を目指しており設計難易度が高いことから、それに見合う条件を課した形だ。条件に合致する業者数について松本泰夫副市長は「国内には十数者ある」と説明した。
 プロポーザルには@敷地形状や条件を考慮した効果的な土地利用計画A市民利用、大規模大会、興行試合などのそれぞれの利用を想定した有効な施設計画B周辺の住環境に配慮し、新幹線や高崎線などから見える都市景観の形成C立地を生かした、まちなかににぎわいをもたらす施設づくりD地球環境に配慮し、ライフサイクルコストの低減を図り、管理運営の容易性を考慮した計画−の5つの課題を設定。そのうえで第1次審査では◇組織体制◇主要業務実績および同種・類似施設の業務実績◇総括技術者・主任技術者の実績◇技術提案の創造性・的確性・実現性−を、第2次審査では業務への取り組み意欲や技術提案のプレゼンテーションにより、総合的に判断し選定する。
 委員会ではパブリックコメントや市民懇談会などを踏まえて策定した新体育館基本計画も公表された。従来の基本計画案から観客席数や駐車場計画などを修正し、観客席数については「固定式と移動式を合わせて3000席程度」とする計画から「固定席とロールバック式の可動席を合わせて3000〜3500席程度」とした。
 駐車場については敷地内に整備するほか、今後取得する予定の上信電鉄線を挟んだ西側敷地にも立体駐車場整備を検討する。また、敷地周辺や城南運動場にも新たな駐車場整備を検討し、施設の利便性を高めていく。
 松本副市長は「城南は夏の高校野球開催時、路上駐車が発生するなど問題があり新体育館に関わらずこうした問題は解決しないとならない。野球場の北側や西側には未利用の市有地もあり将来的には今の平面駐車場を一部立体的に整備できれば、かなりの需要に対応できると考えている」と説明、将来整備の可能性を示唆した。
 新体育館は下和田町の日本製粉跡地に建設する。今後、13年度中に基本・実施設計を行い、14年度の工事着手、15年度中の完成を目指す。