建通新聞社四国
2012/12/28
【高知】県危機管理部 津波避難対策交付金に19億
高知県危機管理部は、2013年度当初予算見積もりとして39億1221万円を要望している。これは12年度当初予算額の18億4988万円より20億6233万円、率にして211%の増。このうち、施策の柱の一つである13年度概成に向けた津波避難路・避難場所の整備の加速化に向けては、新設する津波避難対策等加速化臨時交付金に19億2515万円、津波避難シェルター実施設計費に9015万円を見積もっている。
津波避難対策等加速化臨時交付金では、国の緊急防災・減災事業債を活用して12年度に行ったハード整備の事業費の市町村負担相当額を交付し、従来の補助制度では手の届かない地域ごとの実情や特性に応じた防災対策を進める。
津波避難シェルターは、避難方法の選択肢を増やす取り組みとして実用化を目指しており、12年度は概略設計を進めている。13年度は引き続き実施設計を進める方針。
揺れ、津波、火災、孤立対策など地域の特性や課題を踏まえた対策の強化に向けては、地域防災対策総合補助金のうちヘリ離発着場整備に4600万円を見積もっている。13年度は10カ所で緊急用ヘリコプター離発着場の整備を予定しており、これまでの工事費だけでなく、用地補償費も補助対象として拡充する。石油基地など地震・津波対策検討事業には173万円を見積もっており、タナスカ石油基地における地震・津波対策のあり方について、有識者による検討会を設置する予定。
初動・応急対策をスムーズかつ的確に行うための対策の充実に向けては、新規事業として総合防災拠点の整備に1050万円を見積もっており、春野総合運動公園、青少年センター、宿毛市総合運動公園の3カ所で、総合防災拠点設備の設計と非常用電源などの設備設計を進める計画。