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日本工業経済新聞社(茨城)
2012/12/26

【茨城】県土木部 道路、公園、下水道、住宅の除染作業

 県土木部は、県管理施設に付着した放射性物質の除染作業を計画している。19市町村の除染実施計画に基づき、該当する県管理道路や公園、下水道、県営住宅でそれぞれ詳細測定などを行い、規定値を上回った場所で除染工事を進める。そのうち下水道(利根浄化センター)では、近く詳細測定を発注予定。県営住宅も年度内。道路については市町村の学校や公園が優先されるため、その後になりそうだ。予算額は合計で3億3500万円。

 県内では、放射性物質汚染対処特別措置法に基づき、国との協議中も含め19市町村において除染実施計画が策定され、学校など子ども達の生活環境を最優先に除染作業が進められている。
 県でも、県有施設のうち国の基準値以上の県立高校など40施設で除染を進めるとともに、対象区域内の県管理道路361qは、国や市町村の管理道路と調整しながら、効率的な除染を進める計画。
 作業内容は、詳細測定のほか、建屋などの洗浄、表土洗浄、草木除去、側溝清掃といった除染作業。そのほか現場保管、汚染土壌などの運搬・処分が伴う。
 すでに県立学校分の除染作業を鞄本環境調査研究所(東京都新宿区)、青少年教育施設の里美野外活動センターを鰍d&Eテクノサービス(ひたちなか市足崎西原)で進めている。
 これに続いて土木部でも、毎時0・23マイクロシーベルト以上の施設を対象に実施する。9月補正予算の成立後、国へ補助金を申請し、これが11月21日に交付されている。
 まず道路は、13市町村の除染実施計画に含まれる県道で、市町村と協議のうえ空間線量率を測定し、除染箇所と時期を決定する予定。予算額は工事費を含め2億3500万円。常陸大宮、高萩、土浦、竜ヶ崎の4土木(工事)事務所からそれぞれ詳細測定が発注されるもよう。その結果を踏まえ除染工事が進められる。
 ただ、学校などが優先して進められていることから、道路の除染は遅れそうだ。また取り除いた土などの保管場所(仮置き場)を確保する必要があるため時間を要しそうだ。
 公園では、取手市の除染実施計画に含まれる北浦川緑地(中田地内)と芸大緑地(小文間地内)で詳細測定を実施し、その結果によって除染を実施する。竜ヶ崎工事事務所が指名通知しており来年1月11日に開札予定。そのほか霞ヶ浦総合公園は土浦市の管理にまたがるため、同市が進める。これら3施設の予算額に工事費を含め2000万円を配分。
 下水道では、利根町の除染実施計画に含まれる利根浄化センターの野球グラウンド、テニスコート、多目的広場について空間線量率を測定し、除染する予定。近く霞ヶ浦流域下水道事務所からの発注を見込む。予算額は工事費を含め約2000万円。
 県営住宅は、19市町村の除染実施計画に含まれる13カ所が対象。予算額は工事費を含め6000万円。空間線量率を測定し、市町村と協議の上、除染を実施する。年度内に県住宅課から発注される。