建通新聞社四国
2012/12/25
【徳島】阿波市 新庁舎・交流防災拠点施設建設を1月4日公告
阿波市は、市場町切幡字古田に整備する「新庁舎および交流防災拠点施設建設工事」について、本体建築と設備、敷地造成一括で2013年1月早々にも標準型総合評価方式による条件付き一般競争入札で公告する方針を固めた。入札参加資格要件の項目には、建築一式工事の総合評定値や同種工事の施工実績、配置技術者の資格などを盛り込む考えで、単独の大手ゼネコンが対象となるもよう。順調なら3月初旬の入札執行が見込まれている。
総合評価では、「市内業者の下請、市内業者の活用」に関する提案や「請負業者、配置技術者」の実績のほか、「工事品質の確保、周辺環境への配慮」に関する提案、「市民参加」に関する提案などの項目を設ける予定。提案内容の審査は有識者および市職員で構成する「阿波市新庁舎等建設工事施工候補者審査委員会」で行う。
公告発表からのスケジュールは、入札参加資格審査申請の受付を1月15〜16日、設計図書閲覧・貸し出しを1月15〜22日、質疑受付を1月23〜25日、質疑回答を2月8日、入札書・応募書類提出を2月25〜26日に行う考えを示している。応募書類の審査・開札は順調に進めば3月初旬となるもよう。
両施設の規模は、庁舎棟が鉄筋コンクリート造4階建て(3階建て相当)延べ約9500平方b、交流防災拠点施設棟が鉄骨鉄筋コンクリート造一部鉄骨造4階建て(3階建て相当)延べ約4300平方b。ともに免震構造を採用する。設計金額は約48億円。
庁舎棟は、1・2階に利用頻度が高い窓口部門、3階に会議室をそれぞれ集約し、中央部には自然採光や自然通風を活かした3層の吹き抜け空間を設ける。
一方、交流防災拠点施設棟は、1・2階に多目的ホールや市民ギャラリー、市民交流スペース、研修室などを集約し、3階には食堂を配置する。多目的ホールは1階部分が可動席、2階部分が固定席とし、座席数は約600席。1階の可動席は収納でき、災害時には支援物資の集配所や救援部隊の活動場所としての機能も担う。
環境面では、50`hの容量の太陽光発電設備の設置や吹き抜け空間を利用した自然通風・換気、吹き抜け上部の高窓などからの採光など、自然エネルギーを積極的に利用するほか、人感センサーを搭載したLED電灯の採用や雨水利用設備の設置など省エネ・省資源・省CO2を図る。
実施設計はアール・アイ・エー(大阪市)が担当。完成は14年度末を予定している。