建通新聞社四国
2012/12/25
【高知】県と高知市の新図書館等 建築本体を13年秋
高知県と高知市は、合同で整備する新図書館など複合施設整備に向け、2013年度は施設本体の建築工事に着手するため9月ごろ公告し、12月議会の承認案件とする予定。高知県教育委員会新図書館整備課の13年度当初予算見積もりで2億6989万円、13〜15年度の債務負担行為額として96億4631万円を要望している。
新図書館など複合施設整備に向けたそのほかの予算見積もりは、工事監理委託料に1554万円(13〜15年度の債務負担行為額8810万円)、埋蔵文化財発掘調査委託料に7502万円、新図書館情報システム構築など委託料に1億4674万円(13〜20年度の債務負担行為額5億9125万円)など。
13年度は、施設の建設地となり13年3月で閉校する追手前小学校の解体を高知市が進めるほか、埋蔵文化財発掘調査と情報システム詳細設計と構築も進める。
新図書館など複合施設の規模は、鉄骨鉄筋コンクリートおよび鉄骨造5階建て延べ2万0349平方bで高さ33bを想定。1階にエントランスロビー、新点字図書館、配送作業スペース、駐車場、駐輪場など、2階に一般図書開架スペース、雑誌閲覧コーナー、児童コーナー、図書館エントランス、フリーミーティングスペースなど、3階に課題解決支援サービス、高知県関係資料コーナー、デジタル資料コーナーなど、4階に200人程度を収容できるホール、展示室を兼ねる研修室、集会室、学習室、事務室など、5階にこども科学館、中3階・中4階・中5階には書庫と備蓄倉庫を配置する計画。
5階のこども科学館の展示については、視認性を認め、オープンな展示空間と機能空間(実験室など)を結びつける配置とする。外観は環境に応じた形状によるルーバーで建物全体を覆う。駐車場は100台、駐輪場は自転車300台とバイク75台を収容する。
建築の実施設計は佐藤総合計画・ライト岡田設計業務共同企業体(JV)、こども科学館展示実施設計は丹青社・ユーエスケーJVが担当。建築設計は当初12年度末までの予定だったが、南海トラフ巨大地震の新想定を踏まえて耐震性の検討に時間を費やしたこともあり、13年8月の完了となる見通し。15年度中の開館予定は変わっていない。