愛知県は、同県の各建設事務所長と防災協定を結ぶ建設会社の公募で、プロポーザルの評価項目として新たに「業務遂行レベル」と「資機材の保有状況」の2項目を追加した。また、正当な理由がなく協定の不履行があった場合に協定を解除できることを明記した。先行して尾張建設事務所と豊田加茂建設事務所が20日から公募を開始。西三河建設事務所も21日から公募を始める。そのほかの建設事務所は2013年1月から公募する予定だ。
プロポの評価項目は、職員と専門スタッフの数▽保有機械▽資機材の保有▽業務遂行レベル▽事業所(活動拠点)の所在地▽危機管理姿勢▽過去の協定の有無−の7項目。
業務遂行レベルは、災害時の確実な出動と対応を確保するために追加した。「巡視・点検、通行規制、連絡・報告」に加え、災害が発生する恐れがある場合の対策と、発生した場合の対応について提案を求める。
資機材の保有は、ほかの機関と出動要請が重なった場合でも、土砂やブルーシートなど緊急時の復旧作業に使用することができる資機材について記載する。
評価項目の配点は、施設数や業者数などの地域性を考慮し、各建設事務所で異なる。
協定には、隣接工区の連絡・バックアップ体制を強化するため、連絡体制のマニュアル作成に対する協力と他工区への応援について明記する。また確実な出動を確保するため、正当な理由がなく協定の不履行が確認された場合は、協定を解除する旨も盛り込む。
協定の締結期間は13〜15年度の3カ年。対象となる施設は、道路や河川などの施設ごとに定める場合と、管内区域を分割して全施設を対象にする場合がある。
尾張建設事務所は、道路44カ所▽河川44カ所▽急傾斜19カ所▽砂防16カ所−で公募する。
一方、豊田加茂建設事務所と西三河建設事務所は管内区域を分割して公募する。豊田加茂は49区域、西三河は本部が30区域、西尾支所が31区域で公募する。
提供:建通新聞社