三重県農林水産部は、農業用水施設利活用による「小水力発電」の導入に向けたモデル策定を実施しており、2012年度は津農林水産商工環境事務所が発注窓口となり、津市白山町の土地改良区を対象にモデル策定業務に着手した。策定業務の担当は葵エンジニアリング三重営業所(四日市市)、業務の工期は2013年3月22日まで。
小水力発電は、農村の再生可能な自然エネルギーを利用した発電システムで、売電による地域活性化、災害時の電力供給など分散型エネルギー供給の手段としてその重要性が再認識されており、同県では11年度に東員町山田の神田土地改良区内の農業用水路を対象に、モデルケースとして調査を行った。
今回の業務では、11年度の調査結果も踏まえて、同地区の農業用水路(家城川口用水)で、小水力発電の適地を複数抽出する。検討に当たっては、地形調査を踏まえて、自流式発電を基準として、発電使用水量、発電形式、水位落差、経済性などの検討、導入に向けての課題を整理し、事業化の可能性を検討する。次年度以降、白山町土地改良区と事業化に向けての協議を行う方針。
提供:建通新聞社