建通新聞社
2012/12/21
【大阪】府立臨海スポーツセンター存続へ 大阪府教育委員会が耐震改修費 13年度に予算要求
大阪府教育委員会は、廃止が検討されていた府立臨海スポーツセンターについて、2013年度予算編成に耐震改修の予算を要求する。予算が確定すれば、存続が決定することになる。
場所は高石市高師浜丁6ノ1。体育室、アイススケート場、大・小会議室を有する複合スポーツ施設。敷地面積は2万5695平方b。建物は、鉄骨鉄筋コンクリート一部鉄骨造地下1階地上2階建て延べ1万2381平方b。建築面積は1万0543平方b。完成は1972年6月。
2008年の財政再建プログラム案で廃止対象施設とされたが、存続活動や赤字解消財政案の提出などにより、いったん存続が決定。しかし、11年に耐震・老朽化対策工事問題が持ち上がり、府は、工費費の全額利用者負担を原則に、15年度までに全ての耐震、老朽化対策を実施しなければ廃止とする方針とした。
高橋大輔選手など有名スケーターも存続を訴えたが、なかなか目標額には届かない状況だった。しかし、支援の会に匿名で1億3000万円の寄付があり、一気に目標額に到達。「1億5000万円の寄付」の条件を提示していた松井一郎知事も存続を承認し、耐震改修を開始する見通し。
耐震化改修は、13年度に実施設計を作成。14年度に工事を発注する予定。工事予算化では債務負担行為を設定する見通し。内容は、新設壁6カ所、鉄骨ブレースなど。また、構造補強に伴う仕上げと撤去を見込む。耐震化に伴う設備の改修は、電気設備で、受変電設備、直流電源設備、放送設備、自火報・ガス警報設備−など。
防水改修は、13年度に実施設計と工事を行う予定。機械設備室屋上(テラス部)の軽歩行シート防水を見込む。