日本工業経済新聞社(群馬)
2012/12/18
【群馬】来年度から工事着手−赤堀中学の移転新築
伊勢崎市はこのほど、赤堀中学校の移転新築へ向けた基本設計を群馬県建築設計センター(前橋市)と特命随契を交わした。履行期限は来年3月15日まで。同センターは、来年1月16日にたたき台となる基本プランを複数案(2案以上)市へ提出する予定。本年度内に基本設計をまとめて、来年度に実施設計を作成し、同年度内に工事発注へと移行していく。工事は来年度から2カ年で進め、2015年度の開校を目指す。
赤堀中学校移転新築事業が本格稼働する。基本設計は、群馬県建築設計センターが担当し、来年1月16日に市へ基本プランを数案示したのち、ベースとなる案を絞り込む。15年度の開校に向けて、来年度は実施設計と建設工事の発注を計画している。より良い学校建設、地元業者の活用、また、円滑な事業進捗の必要性などを考慮して県内の建築士集団であるセンターへ特命随契の手法を取った形だ。
移転先は、赤堀消防署東側の4万9675u。この敷地へ、心の育成・環境配慮・地域拠点の3点に重点を置いた学校を建設する。来年度早々にも実施設計の委託が予想される。建設工事は13・14年度の2カ年で行い校舎の建設を最優先とする。体育館など附属施設は順次着手するスケジュール。現段階で想定する総事業費は約40億円。基本設計がまとまり次第、より現実的な概算事業費などを算出する。
市は、本年7月から10月に行った「赤堀中学校建設への想いアンケート」を今月公表。集計結果を「豊かな心を育む学校」「地球と人に優しい健康的な学校」「安心・安全かつ地域の核となる学校」の3項目にまとめた。アンケートの結果、学習活動の円滑化や環境配慮、地域連携などの意見が寄せられ、同3項目を大枠としてまとめたもの。今後、これらを踏まえて基本となるコンセプトを確立し学校建設へとつなげていくこととなる。
結果を考察すると、新教育に対応した柔軟な機能や多様な学習活動の場など「豊かな心を育む学校」を関連とする意見が55%を占めた。具体的には図書室を中心とした空間でコミュニケーション能力を高める場があり、IT化や情報化社会への導入が図られる学校などを求めるもの。次いで23・9%だった「地球と人に優しい健康的な学校」関連の意見は、自然の大切さを再認識しエコ意識を高める環境整備、のびのび運動できる施設環境のほか、自然のぬくもりを感じる教育環境などが多かった。「安心・安全かつ地域の核となる学校」関連の意見は18・6%を占め、地域開放や防災拠点としての位置付けが求められているものだった。