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建通新聞社四国
2012/12/14

【高知】県が津波浸水予測を公表

高知県は12月10日、高知県版第2弾となる南海トラフ巨大地震による震度分布と10bメッシュでの津波浸水予測の概要を発表した。県内全域の1a以上の津波浸水面積は、被害想定が最大となるケース5の場合、8月に内閣府が公表した1万5360fを17%上回る1万7974fとなっている。県では、これらの想定を南海トラフ巨大地震対策の根幹として、今後防災・減災対策を推進する。
 津波浸水予測については、最新の地形測量データを反映し、河口幅50b以上の河川(一級河川6河川、二級河川40河川)は、水が流れている条件にて津波の遡上(そじょう)を計算し推計した。浸水面積が最大となるケース5の場合、県全体で1a以上の浸水面積は1万7974f、5b以上で7408f、10b以上で1980fと想定している。8月の内閣府公表の想定と比較すると、特に高知市東部の浸水面積が拡大している。
 市町村庁舎付近の最大浸水深と浸水深30aの到達時間は、中土佐町役場付近で10b、26分、黒潮町役場付近で7・5b、29分、宿毛市役所付近で7b、36分、安芸市役所付近で6・5b、68分、室戸市役所付近で4・5b、26分、高知市役所付近で0・5b、302分などと想定している。
 県では今後、新たな被害想定を踏まえた対策の見直しの総仕上げを進める。特に発災時における避難路・避難場所などの空間づくりに全力を挙げるとしており、避難時間を確保するための海岸堤防の整備、橋梁の耐震化など減災のためのハード整備も継続的に推進する。
 12年度内には、南海トラフ巨大地震対策のトータルプランとしてあらゆる対策を取りまとめた新行動計画を概成する予定。13〜15年度の3年間で計画的に実施・再点検を図る。応急、復旧・復興対策については、最大クラスに加え、発生頻度の高い地震・津波を視野に入れた対策を行い、対策に幅を持たせて備える。