建通新聞社
2012/12/04
【大阪】CIMてこにプロポーザル拡大へ、近畿地方整備局と建設コンサルタンツ近畿支部が意見交換
国土交通省近畿地方整備局と建設コンサルタンツ協会近畿支部(松本正毅支部長)との意見交換会が12月3日に大阪市内で開かれた。同局の大塚俊介企画部長は、効率的な建設生産システムの構築を目的としたCIM(コンストラクション・インフォメーション・モデリング)の取り組みをてこに、重要構造物の詳細設計においてプロポーザルの拡大を図っていくとの考えを示した。
総合評価方式で協会側は、「受注コストの削減と負担の軽減」「参加表明から落札までの期間の短縮」について要望・提案。これに対し同局は、「提案書作成を簡素化することは難しいが、技術提案者を5者に絞り込む試行を2012年度に、価格対技術が1対3の業務で全件、1対2の業務で各事務所2件程度ずつ行い、負担軽減を図っている」と説明。
また、事務所によって既存資料の閲覧が「認められない」「写真撮影が許可されない場合がある」ことから、協会側が改善を要望。大塚部長はCD−ROMでの提供を前向きに検討するとした。
積算条件の開示については、「回答が曖昧」「特記仕様書、数量総括表の記載内容が不十分」であることを協会が指摘。大塚部長は「条件明示をしっかりすれば、多くの課題が解決できる」と述べ、条件明示を具体的に行う姿勢を見せた。
このほか協会は、技術力重視による選定・発注、最低制限価格の設定、予定価格の事後公表を自治体に強力に働き掛けるよう求めた。