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建通新聞社(中部)
2012/12/03

【岐阜】県 希望が丘学園と特支 整備概要明らかに

 岐阜県は、2015年度中の供用開始を目指して「県立希望が丘学園」と「県立岐阜希望が丘特別支援学校」の一体的再整備を計画しており、基本設計が完了したことから整備概要を明らかにした。概算建設工事費は約48億円。工事発注は13年度となる見込みだ。
 今後のスケジュールとしては、引き続き実施設計を13年4月末までかけて行う。13年度には造成工事などの開発行為を県土地開発公社が実施した後、県から第1期の工事を発注する。第1期工事が完了して新希望が丘学園と新岐阜希望が丘特別支援学校の小学部・中学部が供用開始するのは15年9月ごろとなる見込み。新施設への移転完了後に既存の希望が丘学園と岐阜希望が丘特別支援学校を解体し、跡地に特別支援学校の屋内運動場や一部の高等部の教室、駐車場などを2期工事として整備する。特別支援学校高等部は16年4月に開設する予定。
 計画地は隣接する旧伊奈波中学校の跡地(岐阜市則武1816ほか)約2万7000平方b。計画規模は、希望が丘学園部分は延べ約7300平方b(53病床、通園定員50人)。主な設備としては整形外科、小児科、歯科診察室、発達障がい診察室、画像診断室、病室、各種訓練室、総合相談窓口、保育室、多目的ホール、ボランティア室などを備える。岐阜希望が丘特別支援学校部分は延べ約7200平方b(小中高合計で定員90人)。主な設備としては小中高それぞれの普通教室、各種特別教室、職業教育用の各種特別教室、屋内運動場、ジャグジープール、希望が丘広場(特別支援学校ランチルーム)などを整備する。構造は鉄筋コンクリート造2階建て。学園部分と特別支援学校部分それぞれにエレベーターが設置される。基本・実施設計の担当は、プロポーザル方式で選ばれた安井・サニー設計JV。
 現在の希望が丘学園は1974年に開設した肢体不自由児施設兼入園施設で、既設規模は鉄筋コンクリート造2階建て延べ4490平方b。病院、肢体不自由児施設のほか、発達障害児の診療・相談機能などを有しているが、施設の老朽化や狭隘(きょうあい)化による機能低下、医療機器の老朽化や不足、小児救急医療との連携強化、発達障害児への支援強化などが課題となっていた。一方、岐阜希望が丘特別支援学校は79年に希望が丘学園に合築する形で設置された小・中学部で構成する学校で、既設の規模は鉄筋コンクリート造2階建て延べ2116平方b。現在児童生徒数は約55人(うち学園入所児約20人)。子どもかがやきプランに基づき、新たに肢体不自由児の児童生徒も対象とする特別支援学校として整備するほか、小学部から高等部までの一貫した教育や医療と連携した教育の充実を図ることにしている。

提供:建通新聞社