伊賀市は、水道広域化促進事業の一環として行う配水池の耐震化整備で、「山田浄水場馬野系配水池」など5カ所で耐震診断、地質調査を進めている。2012年度に行う調査結果を踏まえて、優先順位を決めて、12年度または13年度に耐震補強の設計に着手し、13年度以降の工事着手に備えることになる。
調査対象のうち、山田浄水場馬野系配水池、大沢配水池の2池を不二設計コンサルタント三重営業所(伊賀市)が担当。設計工期は、11月から13年2月末まで。また、桐ヶ丘低区配水池、阿保第1配水池、阿保第2配水池の3池を関西技術コンサルタント伊賀事務所(伊賀市)が担当。設計工期は、10月から13年2月末まで。
市では、水道広域化促進事業の短期期間(07〜10年度)で地震対策事業として施設の耐震化を行い、このうち配水池の耐震化では、1000〜5000dクラスを中心に工事を実施した。続く中期期間(11〜15年度)に入って、1000d未満のクラスも対象に整備を進めている。配水池は、小規模なものも含めて全体で約60池あり、これまでに3割程度で耐震化を終えている。
耐震診断は、水道施設耐震工法指針に基づき、要求される耐震性能の照査を行う。調査では、目視調査、地盤検討を踏まえ、レベル1、2地震動を前提に耐震性能を解析し、補強部位や補強内容などの耐震対策案を比較検討する。また、併せて、地質調査を実施する。
市は一連の耐震化工事で、12年度は桐ヶ丘高区配水池の耐震化工事を行っており、PCタンクの回り縁へのコンクリート増打ちなどを施している。
耐震調査の配水池は次の通り。
〈山田浄水場馬野系配水池〉(中村)―RC(鉄筋コンクリート)造。幅17b、奥行き10・8b、高さ3・5b。容量637立方b。竣工は1972年
〈大沢配水池〉(千戸)―PC(プレストレストコンクリート)造円筒形タンク。径9・9b、高さ5・3b。容量410立方b。竣工は78年
〈桐ヶ丘低区配水池〉(桐ヶ丘)―PC造円筒形タンク。径12・7b、高さ7b。容量880立方b。杭基礎。竣工は83年
〈阿保第1配水池〉(阿保)―PC造円筒形タンク。径14・6b、高さ6b。容量1000立方b。直接基礎。竣工は80年
〈阿保第2配水池〉(阿保)―PC造円筒形タンク。径14・6b、高さ6b。容量1000立方b。直接基礎。竣工は93年
提供:建通新聞社