岐阜県営水道バックアップ管整備事業の起工式典が21日、美濃加茂市内で開かれた=写真。今後40年間、全体費用400億円を上回る県水供給開始以来最大規模の事業がスタートした。地震災害時や老朽化による断水被害を軽減し、水道水を安定供給する事業の役割りは重要だ。
同事業は、県営水道の受水市町(多治見市、中津川市、瑞浪市、恵那市、美濃加茂市、土岐市、可児市、坂祝町、富加町、川辺町、御嵩町)へ水道水を送るための既設管路(東濃地域約100`、可茂地域約50`)を対象に、約135`のバックアップ管を整備するもの。
今のところ全体事業期間の12〜52年度を4期に分けて計画している。第1期は22年度までで、管路延長約50`を事業費約117億円で整備する。
今回着工した第1号工事は、件名が「可茂右岸第2幹線(1工区)工事」。延長490bのNS形ダクタイル鉄管敷設などの施工を小池土木(可児市)が担当する。
式典には、古田肇岐阜県知事や駒田誠県議会議長のほか地元県議会議員、受水市町の首長、建設関係者ら100人以上が出席し、工事の安全と順調な事業進展を祈願した。
主催者の古田知事は「全体費用400億を上回る一大事業。東日本大震災の教訓を生かすために設けた検証委員会からも、この事業の前倒しが提言されている」とあいさつ。また受水市町連絡協議会の代表を務める古川雅典多治見市長は「事業計画などについて来年度1年間を掛けて県当局と話し合う」とし、整備の加速に期待を寄せた。
提供:建通新聞社