北名古屋市は、工業用地を開発し企業誘致を推進する構想を進めている。対象としているのは沖村六反周辺地区で、土地区画整理事業(換地)の手法を活用することで効率的に工業用地を確保するのが狙い。市は10月20日と21日に地権者検討会を開催し、事業方針などを説明した。
事業の対象地区は市南西部に位置する市街化調整区域で、面積は約33f。現況は主に農地など。来年1〜2月中には再度検討会を開催し、今後どのように事業を進めていくべきなのかを具体的に検討し、地元との合意形成を図りたい考えでいる。今のところ2015年度の事業認可を目指す。
対象区域は沖村地内の西ノ川、白弓、佐渡、舟附、六反、八反、五反の各一部。国道22号に近く、主要地方道春日井稲沢線に面しており、名古屋高速道路へのアクセスも良好。主な開発計画としては、大中企業立地ゾーン2カ所(約7・2f、4・4f)をはじめ中小企業立地ゾーン(2・7f)、既存企業など立地ゾーン2カ所、住居系ゾーン、農地集約ゾーンなど。大中企業立地ゾーン内の区画道路はオーダーメイドにより配置は自由。公園(5000平方b)のほか調整池を2カ所(2万2000平方b、7000平方b)に設置し、雨水を貯留する機能に加え、普段は野球場やサッカー場、テニスコートなどとして活用する計画だ。
地権者数は230人。市は現在、11年度に実施した現況測量に引き続き、中央コンサルタンツ(名古屋市西区)で区画整理設計を進めている。
市は12年度中に大多数の地権者との合意形成を目指しており、市街化区域への編入に向け、13年度から愛知県とのより具体的な協議に入りたい考え。順調なら15年度の事業認可を見込んでおり、仮換地指定や工事の詳細設計などを進め、17年度から工事に着手する計画だ。
提供:建通新聞社