日本工業経済新聞社(茨城)
2012/11/23
【茨城】JA県厚生連 近く一般競争公告 土浦協同病院の移転改築
JA県厚生連は、土浦協同病院(土浦市真鍋新町)の移転新築工事を近く一般競争入札で公告する。当初は来年4月着工としていたが、国庫補助の関係で年度内着工とするため公告も若干早まった。公告は電気設備や機械設備などを含む一括発注となりそうだ。新病院は、土浦ニュータウンおおつ野ヒルズ(土浦市おおつ野)に、免震構造10階建て延べ8万2700u程度で計画。病床数は800床。活イ設計(東京都品川区)が実施設計を担当した。総事業費は約298億円。
建設予定地は、JFE商事鰍ゥらことし1月末に取得した土浦市おおつ野4丁目周辺の79、80、81街区で面積18万5000u。この土地はすでに給排水の整備がなされている。
計画では、10万8739・7uを開発区域面積に設定(道路拡幅や付け替えを含めると12万1174・47u)。そのうち5万9404・92uを病院建物の敷地とする。
新病院の規模は、免震構造10階建て延べ約8万2700uで、建築面積が約2万1300u。
各階の面積(病院本館)は、あくまで基本設計段階の数字だが、1階が約1万6580u、2階が約1万3630u、3階が約1万230u、4階が約7110u、5階が約7160u、6階が約5160u、7〜9階が各約5130u、10階が約1600u、その上に設けるPHF(機械室)が約970u。合計で約7万7830u。
そして北側のエネルギー棟が1〜3階で各約1200u。合計で約3600u。
病院本館(基本設計段階)は、1階から2階が外来で、3階には手術室や集中治療室などを設置。4階から9階は病棟で、4階を管理部分とし、5階には血液浄化センターを含めた病棟、6階には屋上庭園も設ける。10階にはレストランを置く。
病床数は、現病院より100床を減らした800床。ただ病院建物の敷地面積は現在の約2・6倍。医師数を現在の約180人から50人増やすとともに、最先端の医療機器を取りそろえ医療体制の充実を図る。
そのほか救命救急センターや地域がんセンター、予防医療センターなどの機能を持たせる。また、ドクターヘリ、大型ヘリコプターの離発着などにも対応。駐車場は当初より若干縮小した2300台分を想定。
本体工事に向け、近く一般競争を公告し、来年1月に開札予定。公告は当初より若干早まる形となったが、これは国庫補助が確定した時に年度内着工が義務づけられるため。その後着工し、2カ年におよぶ工期を経て早ければ15年4月、遅くとも7月には開院させたい考え。
総事業費は、当初から12億円を上乗せした298億円を想定。
ただ厚生連では、土浦協同病院付属看護専門学校(石岡市三村)を新病院の隣接地に移転し開院と同時期にオープンを見込むほか、保育所や職員の宿舎なども隣接地に計画。
これらの施設も建設した場合、事業費はさらに100億円の上乗せが見込まれている。
なお、移転後の跡地利用は、一般診療の継続や、老人保健施設、介護付き高齢者住宅の設置も検討。