建通新聞社四国
2012/11/20
【香川】高松新市民病院 造成工の年内早期発注目指す
高松市は、新市民病院の2013年度上期中の着工を目指しているが、建設地となる旧農業試験場跡地の敷地造成工などの発注・着手が遅れている。建設地周辺の進入道路は狭く、現在、地元住民と工事用車両などの進入方法や作業工程などについて協議を進めており、まとまり次第、発注する方針。時期は流動的だが、工期などを勘案し年内の早期発注を目指している。
建設地となる敷地の埋蔵文化財調査はおおむね完了するとともに、小規模建物などの撤去など実施可能な作業を順次進めており、地元と協議がまとまり次第、造成工などを発注する方針。
整備・発注が計画されているのは造成工や調整池整備など7件。
造成工は3工区に分割。他、調整池整備と既存水路を再整備する排水工、区域と外部の境界工となる擁壁工、防火水槽設置など。
概要は造成工が全体敷地約5万3700平方bのうち、建物建設敷地約4万2000平方bを3工区に分割。
調整池は貯水容量約8000立方bを想定。
排水工は、農業試験場の水路として利用されていた既存水路を排水路として再整備するもので延長は1500b。
擁壁工は病院敷地と外部との境界構造物を構築するもので延長は1000b。
防火水槽設置工は、病院本体や隣接して建設するエネルギー棟の周辺に3カ所設置する。
市では12年度に造成などを行うため、当初予算で5億3000万円を計上している。
また、同地区では新病院建設地の北側にある旧香川県農業試験場建物群の解体撤去も計画されており、解体時に発生するがれきの搬出経路の確保としても周辺住民の理解が求められることから、並行して協議を進めている。
解体工の請負契約案件は、市議会の承認案件となり、市議会開催時期との調整も残るため、年度内発注になるかは微妙。現在、解体の実施設計を森勝一建築事務所(高松市)で2013年1月31日までの期間で進めている。
解体される施設の規模は、本館が木造2階建て延べ737平方b、第1研究庁舎が鉄筋コンクリート造5階建て延べ1511平方b、第2研究庁舎が鉄筋コンクリート造4階建て延べ1542平方b、第3研究庁舎が鉄筋コンクリート造3階建て延べ2610平方b、農業センター館が鉄筋コンクリート造2階建て延べ1806平方b、香川県東讃土地改良事務所(西棟)が鉄筋コンクリート造4階建て延べ852平方b、香川県東讃土地改良事務所(東棟)が鉄筋コンクリート造5階建て延べ1365平方b、職員住宅が鉄筋コンクリート造2階建て延べ305平方bの他、温室や作業棟など53棟、総延べ約1万6700平方b。