津市は、13日の市議会全員協議会で「ポルタひさいの再生を踏まえた久居駅周辺地区のまちづくりビジョン」を提示した。ポルタひさいを取得・改修して久居総合支所などが入る施設として活用するほか、周辺エリアに文化・交流活動拠点となる市民ホールの建設を盛り込んだ駅周辺の整備計画について説明した。
まちづくりビジョンでは@ポルタひさいの再生A久居駅東エリアの整備B久居東鷹跡町エリアの整備―の各エリア整備についてA案、B案の二つのプランを示した。いずれの案もポルタひさいの再生を行わない場合に比べて、施設を運営する久居都市開発の長期債務7億2900万円を肩代わりする損害担保契約などを含めた市の実質的な財政負担は、少なくなるとしている。
A案では、ポルタひさいを改修して久居総合支所と津南工事事務所を移転する。久居駅東エリアに市民ホールや駅前公園広場を整備し、久居東鷹跡町エリアでは久居総合支所南庁舎を改修して久居保健センターとして利用する。
B案では、ポルタひさいを改修して久居総合支所と津南工事事務所、久居保健センターを移転する。久居駅東エリアでは駅前公園広場などの都市交通施設整備を行い、久居東鷹跡町エリアに市民ホールを整備する。
事業費は、A案ではポルタひさい取得・改修に12億9600万円、市民ホール建設などに25億1200万円、南庁舎改修に2億8000万円、B案はポルタひさい取得・改修に14億0100万円、都市交通施設整備に4億1100万円、市民ホール建設などに21億5400万円。
想定スケジュールでは、ポルタひさいの再生は両プランとも2013年度に設計、14年度に改修工事を行う。A案の久居駅東エリアの市民ホールについては13年度に懇談会の設置や関係機関との協議、計画策定、14年度に用地交渉、15年度に設計に着手する。久居東鷹跡町エリアの南庁舎改修は、13年度に設計、14年度に支所機能の移転、15年度に本庁舎と北庁舎の解体、南庁舎の改修に着手する。
B案では久居駅東エリアの駅前公園広場について13年度に関係機関協議、14年度に用地交渉、15年度に駅前公園広場などの整備に着手する。久居東鷹跡町エリアの市民ホールは、13年度に懇談会設置、計画策定、14年度に支所機能の移転、15年度に本庁舎と北庁舎、南庁舎の解体、市民ホールの設計着手を行う。
損害担保契約を回避することでポルタひさいを持続可能な駅ビルとして安定させる効果が見込めるほか、合併特例債の活用などにより実質的な市の財政負担の軽減や進捗が遅れている久居周辺地区のまちづくりの再構築を目指す。
提供:建通新聞社