日本工業経済新聞社(茨城)
2012/11/15
【茨城】12月に復旧公告 被災の大宮土木改築
県土木部営繕課は、震災で被災した常陸大宮土木事務所(常陸大宮市野中町)の改築工事(建築)を12月に総合評価落札方式の一般競争入札で公告する。当初は11月中に公告予定だったが、内装の木質化の範囲拡大など設計の修正に時間をかけている。また、電気、機械の設備工事は指名競争で発注予定だ。新庁舎は、現庁舎を解体し跡地にS造平屋建て延床面積1002・50uで建設予定。轄ェ本建築設計事務所(水戸市赤塚)が設計を担当。設備を含めた工事費に約2億3000万円を見込む。
常陸大宮土木事務所は、1969年(昭和44年)、敷地6470・37uにRC造一部S造2階て延床面積1005uで建設。昨年の大震災では築年数が経過していることもあり、事務所内部の梁にひびや亀裂が生じた。
その後、立ち入り禁止とし、隣接する事務所南東側の旧福祉事務所1階へ事務所機能を一時的に移転。また同事務所では、日本建築防災協会(東京都港区)に現庁舎の耐震性や危険度などの調査を依頼。その結果、改築が必要と判断された。
その判断などをもとに、10月21日までに基本・実施設計を轄ェ本建築設計事務所(水戸市赤塚)で進めたほか、9月から1カ月でボーリング調査委託を土浦ジステック梶i土浦市大岩田)で実施。
また9月中旬から、現庁舎の解体工事を潟jシノグループ(ひたちなか市馬渡)で進めている。工期は3カ月。
施設規模はS造平屋建て延床面積1002・50u。当初はS造2階建てを想定していたが、2階にすれば階段やトイレ、それらに係る水回りの設備などが必要になることから、1階のみにしてコストカット。また1階でも必要な駐車場台数が確保できる広い敷地が功を奏した。
レイアウトは中央をロビーとし、右に農業改良普及センター、左に土木事務所、正面に会議室をそれぞれ配置する。
そのほか内装については、なるべく地元材を活用して木質化したい考え。まとまった設計でも手が加えられているが、県では地元材を活用した木質化の範囲をさらに広めたい考えで、設計の最終調整を進めている。
これらの調整が済み次第、12月に建築工事の一般競争入札を総合評価落札方式で公告し、それと並行して、電気設備、機械設備の工事2件をそれぞれ指名競争で同時期に発注予定。来年1月に開札した後、9カ月の工期で建設を予定している。