本紙調査によると、2012年度上半期(4〜9月)に県内官公庁が発注した工事や業務の契約状況は8057件で総額1542億9069万円となった。前年度同期に比べ件数は2・8%増えたが、金額は9・1%減った。件数、金額ともに土木工事とコンサルタント業務で増加した一方、建築工事と設備工事で減少した。12年度上半期の累計のうち、1億円以上の工事は土木・建築・設備を合わせて231件(前年度同期比0・9%減)、総額549億5516万円(同30・7%減)となり、比較的規模の大きな工事で受注額が大幅に減少した(詳細を月刊建設データ11月号に掲載)。
建通新聞社が取材した県内発注機関の入札結果を集計したところ、12年度上半期に発注された工事は5177件(前年度同期比1・3%減)で、合計金額は1378億4547万円(同12・2%減)となった。
工種別では、土木が3416件(同0・4%増)で855億8642万円(同2・0%増)。件数・金額ともにほぼ前年度並みとなった。落札額トップは、国土交通省中部地方整備局築地庁舎が発注した「田子の浦港航路泊地マイナス12b浚渫」の13億8800万円。
建築は504件(同2・5%減)で258億2898万円(同23・2%減)を契約。件数の減少は小幅にとどまったものの、大型工事の減少などから契約額は大幅に減った。落札額トップは、浜松市の「浜松市リハビリテーション病院整備事業第2期整備(建築)」の17億6800万円。
設備の発注は1257件(同5・1%減)で264億3007万円(同32・9%減)。こちらも件数の減少幅は少なかったが、大型工事が減ったことで契約額は前年度同期を大幅に下回った。
1億円以上の工事の発注は、土木・建築・設備を合わせ231件(同0・9%減)で549億5516万円(同30・7%減)。件数は前年度同期と横ばいだったものの、建築と設備の金額の大幅な落ち込みが響いた。
一方、1億円未満の中・小規模工事の発注は、件数が4946件(同1・3%減)で、金額が828億9030万円(同6・7%増)となった。上半期の全工事件数のうち1億円未満の工事の占める割合は95・5%で、前年度同期(95・6%と)ほぼ横ばい。落札金額の占める割合は60・1%で、こちらは前年度同期の45・7%を14・4ポイント上回り、比較的小規模な工事で1件当たりの受注金額が増えた。
測量や設計、コンサルタントなどの業務委託の発注件数は2880件(同11・1%増)で、金額は164億4522万円(同28・2%増)。工事の発注件数と金額が落ち込む一方、コンサルタント業務の件数・金額は大幅に増えた(上半期の業者別受注実績を2面に掲載)。
(2012/11/14)
建通新聞社 静岡支社