日本工業経済新聞社(群馬)
2012/11/13
【群馬】工事用道路が初弾工−長野原線水源地域整備事業
県八ッ場ダム対策事務所は、長野原町からの受託事業の長野原線水源地域整備事業で町道長野原線の白砂川に架設する橋梁のA2橋台(右岸側)について、本年度末の発注を予定している。それに向けて、12月中にも工事用進入道路と道路改良工を一括して指名競争入札で発注を計画している。長野原線水源地域整備事業は、全体延長750mのうち道路改良工L645mなどを実施し、白砂川上に橋長79・5mの橋梁を建設するほか、JR吾妻線上にL25m程度の跨線橋(長野原町施工)も整備される。工事用進入道路などの工事が同事業の初弾工となる。
長野原線水源地域整備事業は、現在建設中のJR吾妻線長野原草津口駅駅舎近く、新須川橋の右岸付近から北へ伸びJR吾妻線と白砂川を越えて国道292号へ接続する町道を整備する。
狭隘な現道を有効幅員7mへ拡幅改良し、長野原町中心部から住宅地を抜けて中之条町六合地区方面へのアクセス性向上が期待できる。地形状況から擁壁工や落石防護柵工なども実施する予定となっている。道路改良部の用地測量はほぼ完了している。
道路部の測量設計は三陽技術コンサルタンツ(前橋市)、橋梁の詳細設計はパシフィックコンサルタンツ(東京都新宿区)が担当した。
橋梁上部工は、橋長79・5m、全幅8・2mの鋼単純合成細幅箱桁橋、下部工は逆T式橋台2基、そのうち早ければ年度末にも発注されそうなA2橋台は深礎杭を予定。国道292号と林道貝瀬線との交差部から長野原方向へ200m程度進んだところが左岸側の取り付け部となる。
12月中に工事用進入道路L約200mと道路改良工L約100mを合わせて発注したい考え。工事用道路は、国道292号から白砂川の左岸を川伝いに盛り土をして下り、河水は暗渠で切り回して右岸へ通じることとなるもよう。その後、工事内容に含まれる改良区間L100mはA2橋台からやや南。同工事が進めば、本年度内発注を計画するA2の基礎工や躯体工の発注が見えてくる。
長野原町の本年度当初予算には長野原線事業委託費8600万円を計上。さらに9月補正で同委託費1600万円と同線仮設ヤード整備工事費600万円を追加している。同線の最南部では、JR吾妻線をL約25mの跨線橋で越えたのち、国土交通省八ッ場ダム工事事務所が施工を進める白砂川橋(橋長210m、幅員16〜19m、2径間連続PCエクストラドーズド橋)右岸側の橋台付近で林長野原線へ取り付けされる。跨線橋は長野原町が施工を行う。