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日本工業経済新聞社(群馬)
2012/11/08

【群馬】赤城公民館年度末にも発注−解体工は年内一般競争

 渋川市が赤城町敷島地内で計画している赤城公民館の新築工事が、年度末ころの発注となる公算が大きくなってきた。建築工事費は現時点で予算化されていないが、今後、12月か来年3月の定例議会において補正予算を要望していくと見られる。また、それに先立ち現在の赤城公民館解体工事は、条件付き一般競争入札で年内の発注を目指している。現施設の解体設計は、新施設の詳細設計とともにエムロード環境造形研究所(渋川市)が担当した。解体工事費は昨年度予算で実施設計費と合算して6385万7000円を確保し、繰り越していた。

 赤城公民館は一般県道下久屋渋川線沿い、同市赤城総合支所東側に立地。1972年に建てられたRC造3階建て(3階部は屋上へのアクセス部のみ)、延べ床面積1234uという規模。1階部は事務室など4部屋、2階部に155人を収容できる講堂と学習室1室がある。
 12月から解体に着工し工期は4カ月程度を見込む。内部機能はすでに同施設南にある赤城保健センターへ移動している。工事には下久屋渋川線から分かれ同施設東側を走る幅員約4・5mの市道を使用することになる。
 新施設は、現施設解体後に同位置へ建設予定。実施設計はことし2月にエムロード環境造形研究所へ委託。規模はS造2階建て、延べ床面積はおよそ1600uとなる。2014年1月からの供用開始を予定しており、13年12月までに工事を完了させる考え。1階に多目的ホールと事務室、2階には学習室や調理室、図書室、和室など5部屋がレイアウトされる。検討されていた多目的ホールの可動式イスは、防災的機能を優先させる点から見送られた。
 屋根は採光スペースを有する切妻タイプ。南側の駐車場へ大きくせり出し、巡回健診車3台を駐車できる。また屋根に太陽光発電設備を設置する。20kW程度の出力となり、照明のほか空調設備の使用電力の一部もまかなえる見込み。施設全体はバリアフリー化され、エレベーター、多目的トイレも設置される。
 同市総合計画実施計画では、同公民館建設事業の概算事業費について、14年度5億5600万円と試算していた。新施設は保健センターの機能も併せ持つことになり、赤城保健センターの施設活用については今後検討を図っていくもよう。解体し駐車場を拡充する案も挙がっている。赤城公民館は福祉センターとして建設されたため、公民館機能を十分に有しておらず、施設の老朽化が進んでいた。東日本大震災を受け、赤城地区地域審議会で赤城公民館周辺の公共施設のあり方について再検討の提案があり、耐震面を勘案した検討を重ねていた。