名古屋市環境局は、ごみ焼却工場「富田工場」の環境影響評価方法書をまとめた。焼却炉は現在と同じストーカ式が適切だと判断した。環境影響評価の手続きが順調に進めば、2013〜14年度で設計を進める。15〜16年度で既存設備を解体・撤去し、16年度から新規設備の設置工事に着手する予定だ。
更新に当たっては、既存の建屋を再利用することを前提に、処理システムを検討してきた。その結果、既存の建屋に収まり、大規模な改修を必要としない、現在と同じストーカ式焼却炉が最も適切だと判断した。処理能力も現在と同じ1日当たり450dとする。
工事は、古い設備のダイオキシン類を除去した後、屋根の一部を取り外し、設備本体を撤去する。その後、新しい設備を設置し、屋根を戻す。
同局は、13年度に基本設計、14年度に詳細設計を行いたい考え。15〜16年度に既存設備を解体・撤去し、16〜19年度で新規設備を設置する予定。20年度の稼働を目指す。
富田工場は1989年11月に完成した施設。工場棟(鉄骨鉄筋コンクリート造地下2階地上5階建て)、管理棟(鉄筋コンクリート造3階建て)、煙突(鉄筋コンクリート造高さ59・9b)で構成している。延べ床面積は2万0540平方b。敷地面積は約2万5000平方b。所在地は中川区吉津4ノ3208。
同局は、5カ所のごみ焼却工場をローテーションで改修・更新している。富田工場は今回の設備更新に向けて、09年3月から休止している。富田工場の更新完了後には、南陽工場の設備更新を予定している。南陽工場は、1日当たり1500dの処理能力がある、同市で最も処理能力の高い。市内の各工場の処理量を平準化するため、設備更新に合わせて能力を縮小する予定だ。
提供:建通新聞社