建通新聞社
2012/11/06
【大阪】大阪市 ミナミの一等地売却へ もと精華小学校・精華幼稚園公募プロポ 12月に受付 まちの活性化も視野に
大阪市は、「もと精華小学校・もと精華幼稚園跡地売却に関する開発事業者募集プロポーザル実施概要(予定)」を公表した。プロポへの参加申し込みを12月に受け付け、2013年1〜3月で、計画提案・価格提案の審査、審査結果の通知、土地売買契約の締結を行う予定だ。土地・施設は大阪ミナミの中心にある。約4217平方bの敷地を売却し、都心一等地の開発を委ねる。
元精華小学校・精華幼稚園の所在地は、大阪市中央区難波3ノ25ノ2(難波3丁目2番街区)。ミナミの繁華街、高島屋の北側に位置する。敷地面積は約4217平方b。学校用地で商業地域。既存の建物は1929年の完成。戦前の鉄筋コンクリート造の小学校では、大阪市内に唯一残っている建物(鉄筋コンクリート造地下1階地上4階建て)。95年に廃校(南小学校に統合)。その後、体育館は精華小劇場、校舎は生涯学習ルームとして活用されていたが、2011年3月末で閉館している。
その立地条件などから、なんばエリア全体の今後一層の活性化につながる土地と、大きな期待を寄せている。一方で、精華小学校の歴史性を顕彰することや、建物の歴史や都市の魅力として継承していくことも求められている。これらを踏まえ、跡地の売却を価格のみではなく、計画提案を総合して売却先を決定。なんばエリア全体の活性化への強い意欲や熱意を持つ事業者に跡地活用を委ねることとした。
なお、対象敷地の北側に隣接する約330平方bの大阪市有地は、地元町会にコミュニティー用地として貸し付ける予定。地元町会は借り受けた土地に、自らの経費負担で、容積率500%、建ぺい率80%の範囲内でコミュニティー施設を建設し管理運営する。
購入は、土地全体の一括取得が条件。計画提案には、事業コンセプトのほか、@街の活性化創出の仕組みA空間、街並み、動線B安全面C各用途別の割合D建設スケジュール−などを盛り込む。また、なんばエリア全体の今後一層の活性化のために、隣接地権者との共同開発や、なんば駅前や地下街などと近接する立地特性を生かした特色のある計画なども提案する。土地売却の予定価格は12月上旬に公表。
事業者は、契約締結後5年以内に着工し、8年以内に全ての工事を完了しなければならない