建通新聞社四国
2012/11/06
【徳島】海部病院改築 内藤・橘JVで設計開始
県立海部病院の移転改築を計画している徳島県は、「同病院改築工事の基本・実施設計業務」を6日付で開始する。委託先は内藤建築・橘建築JV(代表―内藤建築事務所・京都市左京区)。2013年12月27日までの履行期限で業務を進めていく。
委託業務概要は、病床数110床、延べ床面積1万平方b程度で救急医療機能や災害医療機能、地域医療研修機能などを有する病院の基本・実施設計(敷地内の外部付属施設、駐車場、外構工事などを含む)。10月26日に6JVで一般競争入札し、4870万円で落札した。予定価格は1億0570万円で、2番札だった梓設計・川建設計JVの6130万円の札を大きく下回った。
建設地は牟岐町中村字杉谷地内の約0・9f(造成高は平均15・6b)。国の地域医療再生臨時特例交付金を活用することから、今後は2013年度末までの建築着工を視野に造成工事や建築設計などの準備作業を進めていく。土地の造成までは牟岐町が担当する。なお、同町ではこの病院用地の隣接地に「避難広場と避難路」を一体的に整備することにしており、今後、並行してこれら事業を展開していくことにしている。
同病院は、県南地域の急性期医療を担う中核病院であると同時に災害時の災害拠点病院となっているが、海岸からの距離が約500bと近く、また津波の遡上(そじょう)が予想される牟岐川に隣接していることなどから、病院機能を維持するために国の地域医療再生臨時特例交付金を活用して津波被害を受けない安全な高台への移転改築に取り組むことにした。