三重県警察本部は「北勢地区警察署建替整備基本構想」の策定業務を内藤建築事務所名古屋事務所(名古屋市中区)に委託した。同構想は、大規模地震に伴う津波被害が想定され、施設の老朽化も著しい四日市北警察署の建て替えを想定したもので、建て替え候補地での建設の可能性を検討するため基本的な建設計画を策定する。設計工期は140日間で、2013年3月までにまとめる計画。建設年度などのスケジュールは未定。
現在の四日市北警察署は、四日市市松原町4ノ32の国道1号沿いに位置する。1972年度建設で、06年度に耐震化工事を行っているが、老朽化と手狭であることと、津波予測の浸水区域にあることから、移転建て替えの対象として検討することになった。
移転候補地は、北勢地域の管轄内で津波被害想定外を外れた区域の中から選定。用途区域は市街化調整区域。現在は候補段階であるため所在はあきらかでないが、面積は1万1337平方b。段差が3つある土地形状で、段差を有効利用した施設計画を検討する考え。
施設計画は、警察庁舎が延べ約3900平方b、付属棟(車庫、倉庫など)は延べ約1020平方b。階数は未定。主要構造は鉄筋コンクリート造。警察職員数は133人、公用車台数は24台、一般用駐車台数は約200台で想定。
基本構想策定では、土地利用、建築計画(配置、各階ゾーニングなど)、排水計画、造成基本計画、概算工事費などを検討しまとめる。
今後、基本構想を踏まえて、候補地の妥当性を検討した上で、予定地として決定する。決定後に用地費や設計などの予算措置を行う手順となるが、現時点では13年度以降のスケジュールは未定。
既設の四日市北警察署は、鉄筋コンクリート造3階建て延べ1694平方b。新設されることで延べ面積で2・3倍程度の広さになることが見込まれる。
提供:建通新聞社