三重県津農林水産商工環境事務所は、「野田地区高度水利機能確保基盤整備事業」について、9月から測量・設計を進めている。2012年度に新規採択された事業で、12年度に設計を行い、13年度から用排水施設などの工事に着手する。測量設計は、カギテック(松阪市)が担当、設計工期は13年3月22日。
対象地区は、津市野田の県道久居河芸線沿いの農地で、伊勢自動車道を挟む形で東西にエリアが分かれている。以前に、ほ場整備が施され、農業用ため池からベンチリフュームで農業用水を供給している。今回、整備後25年程度が経過し、施設の老朽化が著しいことから、パイプラインを中心に全体的に整備を行い、施設を更新するとともに、自動給水栓により水管理の省力化を図り、生産性の向上を図る目的で事業化した。
全体計画は、対象(受益)面積が33・9f。パイプライン整備は全体延長約6000b。このうち、パイプラインの新設および敷設替えが延長5900b(塩化ビニール管・管径75〜450_)。また、既設のベンチリフュームの中で、延長100bを対象に、塩化ビニール管(管径75〜100_)を敷設して暗渠化を図る。このほか暗渠排水は、排水機能の不良箇所を対象に、東西エリアで各1カ所、計約5fを対象に整備する。
構造物では、東側の工区で水管橋2カ所。また、県道などの道路部の横断工を東側で5カ所、伊勢自動車道の下で2カ所、西側で1カ所を予定する。なお、横断工については、既設ボックスの利用も検討する。また、水源のため池の池尻池と新池について、既設のそれぞれの取水施設についても取り付け工を行う。サイフォンなど取水形式は比較検討する。
事業期間は6年間。工事は13年度から17年度の5年間でエリアを分け、渇水期に順次工事を行う計画。
提供:建通新聞社