三重県津農林水産商工環境事務所は、「片田田中地区販路拡大モデル担い手育成基盤整備事業」の測量設計に着手した。2012年度に新規採択された事業で、12年度に設計を行い、13年度から用排水施設などの工事に着手する。測量設計は、若鈴(津市)が担当し、路線測量、管渠の設計などを行う。設計工期は13年3月22日。
対象地区は、津市片田田中町の岩田川と南側の丘陵地に挟まれた農地。以前に、ほ場整備が施され、農業用ため池からベンチリフュームで農業用水を供給している。しかし、整備後20〜30年が経過し、施設の老朽化が著しいことから、パイプラインを中心に全体的に整備を行い、施設を更新するとともに、今後、維持管理の効率性や、水の有効利用を図り、稲作などの生産性の向上を図る目的で事業化された。
全体計画は、対象面積が30・4f。農業用用水施設(塩化ビニール管・管径75〜450_)は延長4860b。暗渠排水は10・9f。事業期間は6年間。計画では13年度から16年度での4年間でエリアを分け、各年度の渇水期に順次工事を行い、17年度に補完工事を行う。
具体的には、管渠は既設水路の下、または市道、農道下に敷設する。水源となる尾ケ峰下池、新池、松林池(下池)の3池のため池からサイフォン形式(予定)で取水する。設置する自動給水栓で、常に一定量の供給を保つとともに、最も南側のエリアに反復ポンプを設置し、余剰水を松林池(下池)に戻し、さらに水の有効利用を図る。暗渠排水は、対象地区の中で、施設の機能低下で排水の不良箇所を対象に暗渠工を施す計画。
提供:建通新聞社