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建通新聞社四国
2012/10/19

【香川】県の総合評価方式 上期落札率89・7%

香川県が上半期に実施した一般競争入札のうち、技術提案を求める総合評価落札方式で実施した46件の落札率は89・7%だった(本紙調査)。昨年度同期の84・5%から5・2ポイント上昇した。これは2011年度から採用された低入札価格での応札について、総合評価方式のマイナス評価が、12年2月から更に強化されたことに伴い、低価格応札を控える動きがあるものと思われる。
 調査対象は、12年度上半期中に開札された総合評価方式のうち施工技術提案を求める設計金額5000万円以上の案件46件で実績評価型、施工計画型、技術提案型の3タイプ。
 過度の低入札による応札は失格となるものの今期、低入札調査対象となり落札した案件の発生は4件。昨年同期の11件から大幅に減少し、発生率は1割弱となり半減した。低価格応札での受注率幅は77・4%〜80・5%で平均は78・7%だった。低入札以外の42件では、落札率の平均は90・7%となり、90%台を確保している。
 過去に県発注工事で、過度な価格競争が増加し、低入札価格調査制度の対象案件が07年度に16件、08年度には25件と増加し、価格競争が多発した時期がある。
 このため、県では過度な価格競争を排除し、適切な施工体制の構築を確保する観点から、09年度に低価格応札の失格基準を強化したことにより、落札率の改善が見られたが、11年度に再度、低入札価格調査基準の設定値を見直し、調査基準と失格基準との間に幅を設定し、低入札での受注も可能としため、再度価格競争の多発が懸念されことを受けて、12年2月に低入札での応札に対して、総合評価の評価項目での減点評価を強化した。
 一方、技術力によって価格差を逆転受注した件数は9件。発生率は19・%と2割近く、昨年同期の発生6件を3件上回り、発生率も6%余り多くなり、価格競争から技術力評価への傾向が徐々に浸透してきた傾向がある。