建通新聞社四国
2012/10/12
【愛媛】松山市駅前空間改変 11〜12月に基本設計外注
松山市は、市内最大の交通結節点である松山市駅前の空間改変を計画している。11〜12月には整備の方向性を決める基本設計を外注する予定。集約型のコンパクトな街づくりを進める市は、花園町通り周辺の道路再配分に加え、城山公園〜花園町〜市駅前の一体的整備を目指しており、市駅前の利便性を高め、歩いて暮らせる街づくりを進めるもの。9月補正予算に委託費2342万円を計上している。
市駅前は、1994年に策定した「松山市駅前周辺市街地総合再生基本計画」に基づき2001年に現在の形になったが、以降の景気悪化により当時目論んでいた駅前北および南商店街の活性化や再開発ビル計画などが次々と頓挫し、目指した形とはかけ離れたまま全体に老朽化しつつある。都市政策課の担当者は「周辺にはバス停が11カ所あり、バス・市内電車・郊外電車の乗り場も分散していて交通結束点として機能性が悪い。市民の高齢化を踏まえ、時代にあった改良の余地がないか」と模索する。
空間改変の基本として@徒歩と組み合わせて公共交通をより使いやすくA駐輪対策B駅に用のない通過車両を排除する―などを考えており、通過交通を排除したすっきりとした市駅前にしたい考え。
市駅前に影響を与える花園町通り周辺の道路再配分については、千舟町交差点〜南堀端の区間で10月下旬に車線を減らす社会実験を行う予定で、影響を検証し市駅前にも反映させる方針。
基本設計ができれば地元説明会などで合意形成を図り、詳細設計へ移行する。