建通新聞社
2012/10/10
【大阪】近畿地整と大建協が意見交換会、段階選抜/参加者多数の本官工事は全面的に
国土交通省近畿地方整備局と大阪建設業協会(蔦田守弘会長)との意見交換会が10月9日に大阪市内で開かれた。協会側は、「開札後に施工体制確認のため保留となる場合、その期間中は配置予定技術者が拘束される」ことから、保留期間の短縮を要望。同局の大塚俊介企画部長は「2013年度から、本官発注で多くの入札参加者が見込まれる工事は全面的に段階選抜方式を適用し、拘束期間の短縮につなげる」との考えを示した。
大建協土木委員会の調べでは、近畿地方整備局の一般土木B等級の受注額シェアが07年度の14・1%から、11年度には5・4%と激減しているため、協会はB等級の工事発注量増大を要請。
これに対し同局は、「7億円超だったWTO対象工事が5億8000万円まで引き下がったこともあり、一般土木B等級の工事が減少している」とし、例えばA、C等級が参加対象の工事にもB等級の参加を認めるなど、B等級の工事量が確保できる仕組みを検討していくと答えた。
技術提案書への質問に対する回答時期については、協会が「入札締め切り日の5日前までに回答するとのことだが、実際には3日前に回答されるケースも多い。出先事務所によっては回答をもらえない事例もある」と指摘。同局は、出先事務所を含め「5日前までの回答」を徹底するとした。
このほか協会は、現場技術員の技術的知識や契約履行に関する管理業務に個人差があり、協議が滞るなど現場に支障が出ている現状を説明。
同局は「受発注者を対象とした年2回の工事円滑化説明会に現場技術員も同席し、現場での対応について理解を深めているが、もし理解不足や対応に問題がある場合は、監督職員にしっかり伝えてほしい」と回答した。
意見交換会には、大建協から、総合企画委員会の齊藤久克委員長、原眞一副委員長、西村彰夫入札契約制度部会長、土木委員会の水野将委員長、中山義昭第1部会長、繁縄章吾第1部会副部会長らが出席した。