西知多医療厚生組合(管理者・加藤功知多市長)は、新病院の基本設計として建物の構造や配置などの設計方針を公表した。
規模は敷地面積4万1955平方b、延べ4万3550平方b(立体駐車場など含む)、免震構造の鉄骨造地下1階地上9階建て。建物を敷地中央部に配置し、外周には緩衝樹林帯を設け、建物形状を低層・高層の二層構造として、周辺住民への生活環境に配慮している。敷地を有効活用するため、駐車場は一部立体駐車場として約640台分確保するとともに屋上にヘリポートを備える。
病床数は約470床。各階の構成は、地下1階が搬出入スペース、1階がエントランスホール、外来と診療部門、売店などのコミュニティーゾーン、2階が外来と検査部門、3階が手術部門、救急病床、医局、4〜8階がユニット型病棟、9階が緩和ケア病棟となっている。
動線は利用者、スタッフに効率よいものとし、医療の質とサービス向上を図っている。また災害発生時には多数の負傷者を受け入れ、治療優先度を選別するスペースを駐車場に確保するとともに、エントランスホールなどの大空間を救急処置スペースとするため、緊急用医療ガスや非常用電源も配備する。
新病院は高品質の医療を提供する地域完結型の中核病院として、知多半島医療圏北西部に求められる二次救急医療を安定して供給できる病院を目指す。
建設地は強固な地盤で標高26・5bの高台に位置し、免震構造を採用することで災害に強い病院としている。
新病院建設のため10月から旧本院の建物解体工事を進めており、年度末には完了の予定。実施設計を年度内に終え、2013〜14年度での本体建築、15年度の開院を予定している。
建設地は東海市中ノ池3。基本設計は山下・江端設計共同企業体が担当した。
提供:建通新聞社