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建通新聞社(静岡)
2012/10/10

【静岡】13年度に全体実施設計着手へ―三方原用水二期更新で農水省

 老朽化した国営土地改良事業「三方原用水二期地区」の更新事業が2013年度に動き出しそうだ。既存施設の大規模地震対策や老朽化対策などを行うため、農林水産省が2013年度予算の概算要求に全体実施設計費を盛り込んだ。14年度に事業計画を策定し、15年度に着工する見通し。
 三方原用水は、国と浜松土地改良区が建設した用水路で、1958年に事業に着手。農業用水を秋葉ダムから取水・送水するため、取水施設のほか幹線用水路延長4万2886b、幹線排水路延長2万0018bを整備している。事業開始から40年以上が経過して施設の老朽化と耐震性不足への対応が課題となっている。
 そこで、国直轄事業により、耐震性が不足している施設の耐震対策や老朽化に対応した更新整備、水需要の多様化に対応した調整池設置などに取り組む。11年度末に利水者と農水省関東農政局との間で事業内容について合意した。
 大規模地震への対応として土砂トンネルの耐震補強や台地中段部の開水路の補強、バイパス管整備、緊急遮断ゲートの設置などを計画。また、老朽化への対応で、目地部やクラック部の補修などを行う。農業用水の水需要への多様化への対策で調整池2池を新設する。概算事業費は202億円。
 13〜14年度で実施設計と事業計画をまとめ、15年度に着工。24年度までの10年間で更新整備を完了させる。
(2012/10/10)

建通新聞社 静岡支社