建通新聞社四国
2012/10/09
【高知】県 室戸岬漁港など防波堤整備
高知県水産振興部漁港漁場課は、9月補正予算案で広域水産物供給基盤整備事業費に4億0800万円を増額している。増額分は、防災・減災対策のさらなる加速化を図るため、安芸漁港の沖防波堤整備と岸壁耐震強化などや室戸岬漁港の防波堤整備に充てられる。このうち、室戸岬漁港防波堤では、粘り強い構造にするための測量や工事を進める。
津波の越流を受けても倒壊しない粘り強い構造については、ケーソンの港内側に石やブロックなどを積むカウンターウェイト方式の採用を国から打診されている。県ではこれに基づき、場所に応じて適正な手法を検討しながら事業計画書を作成しており、農林水産省からの計画承認を受け事業着手する。今回対象となる室戸岬漁港は、防波堤の先端部分となる。
安芸漁港でも、沖防波堤の粘り強い構造を図る計画だが、今回の補正予算案分では、残っている区間のケーソン据え付けを進める予定。岸壁耐震強化では、災害時における海上からの輸送機能を確保するため、地震の揺れに対して耐震性能を有する構造にする。今後、ボーリング調査や測量を外注し、詳細を決定した後、2012年度内にも工事発注する予定。