三重県地域連携部は今後の県内のスポーツ施設の在り方を示す「三重県スポーツ施設整備計画」(仮称)の中間案を公表した。「県営総合競技場陸上競技場」について第1種公認陸上競技場施設基準を満たす施設整備の必要性など、整備の考え方を示した。計画期間はおおむね10年とした。
三重県で今後開催されるスポーツ大会は、2018年の全国高等学校総合体育大会、21年の国民体育大会などが予定されている。県では3月に策定した「三重県スポーツ施設整備方針」を踏まえて、今回、より具体的な整備計画案を示した。また、市町のスポーツ施設整備の補助制度についても考え方を示した。
計画案では「県営スポーツ施設の整備・充実」の項目で県営総合競技場陸上競技場(伊勢市)について、第1種公認陸上競技場施設基準を満たすため、スタンド改修など大規模改修により課題の解消を図るものとした。整備完了目標は17年度。また、県営鈴鹿スポーツガーデン(鈴鹿市)については、サッカーJ1の試合が開催できる基準をクリアするため、観客席の増や照明の設置などが必要とした。
必要とされる具体的な整備案は次の通り。
◇県営総合競技場陸上競技場
〈スタンド〉収容人員1万5000人以上で、座席数は固定席として1万5000席以上を設置。(現在は収容人員2万4000人)。メーンスタンドは屋根を設置。(現在はなし)。グラウンドレベルの差異を解消する(現状は70a以上の段差がある)。
〈設備〉スタンドでの縦移動の円滑化、高齢者などの移動補助として2基程度以上のエレベーター設置が望ましい。夜間照明として、1500ルクス以上の照明設備(4基)を設置。
〈補助競技場〉トラックの移転・新設を行う。1周400b×6レーン(直走路8レーン)、全天候舗装とする。(現状は、1周300b×6レーン、全天候舗装)
〈投てき練習場〉主競技場の近くに整備(現状はなし)。
◇県営鈴鹿スポーツガーデン
〈スタンド〉収容人員2万人以上で、座席数は固定席として1万5000席以上を設置。(現在の入場可能数はイス席で3300人。芝生席は除く)。メーンスタンドは屋根を設置。(現在の屋根はイス席の6分の1程度)。
〈設備〉電光掲示板として大型映像装置の設置。夜間照明として、1500ルクス以上の照明設備を設置。
提供:建通新聞社