北海道建設新聞社
2012/10/05
【北海道】戸建て住宅の駆け込み着工は13年度本格化−消費増税で道銀見通し
北海道銀行は、消費税増税に伴う戸建て住宅の駆け込み的な着工が2013年度から本格的に生じるとする独自の見通しをまとめ、毎月発行している「調査ニュース」の最新号(10月号)に盛り込んだ。分譲マンションについては、需要の最盛期に間に合うよう、12年度の後半から徐々に着工が増えてくると予測している。
道銀は、12年度の道内新設住宅着工戸数を、前年度比2%増の3万2206戸と試算。内訳は持ち家1万1514戸、貸家1万6699戸、分譲住宅3809戸、分譲マンションが938戸で、持ち家以外は若干の増加を見込む。
戸建て住宅の駆け込み着工が本格化する時期をめぐっては、12年度の後半と13年度という大きく2つの見方があるが、道銀は、住宅ローン控除など政府による増税負担緩和策の動向を見極めようとする動きがあることを受け、13年度に入ってからになると予測。12年度の後半については、地価や建設コスト上昇への懸念から着工に踏み切る動きがやや生じる程度とみている。
一方、分譲マンションに関しては12年度の後半から着工が増えてくるとみる。マンションの場合、着工から竣工までに最低でも1年はかかるため、開発業者が需要増に対応するには、遅くとも年度の後半から準備しないと間に合わないとの見立てだ。
消費税率は、14年4月に現行の5%から8%、1年半後の15年10月に8%から10%に引き上げられる。ハウスメーカーなどからは、需要増を見据えて分譲用地としての土地仕入れを積極化している、といった声が聞かれる。