建通新聞社四国
2012/10/05
【高知】県の新資料館建設 13年2月末まで設計延長
高知県文化生活部文化・国際課は、新資料館建設に向け、実施設計を当初予定より6カ月延長し、2013年2月末まで進める。県が年内にまとめる南海トラフ巨大地震による10bメッシュでの津波浸水予測を踏まえ、必要があれば見直しを図るため。これにより工事発注は13年度にずれ込む可能性が高くなった。
新資料館は、高知市追手筋2丁目から帯屋町2丁目にかけての高知財務事務所跡およびJA高知信連(財務事務所東、南側駐車場)に建設するもので、実施設計を日本設計・若竹まちづくり研究所JVで進めている。
基本設計による規模は、鉄筋コンクリート造3階建て延べ4844平方b。南海地震による揺れや津波浸水を想定し、揺れを軽減する中間層免震構造を採用、配置も収蔵・展示スペースは2階以上に配置することになっているため、規模や配置が大きく変わることはないとしているが、高知市中心部に建設する施設であり、災害時の避難施設としても活用するため、一部でレイアウトなどの見直しを図る可能性がある。
基本設計で示されている配置は、1階にホール、研修室、ガイダンスコーナー、バス乗降場など、2階に収蔵庫、書庫、資料修繕庫、調査研究室、喫茶室など、3階に展示室、展示ロビー、事務・学芸員室などとなっている。
新資料館整備に向けては、12年度当初予算で14年度までの債務負担行為で事業費34億1765万円を設定。このうち、建築工事に28億8467万円、展示ケース製作などの委託料に4億8982万円、建築工事監理委託料に4316万円となっている。建築の進捗状況を見ながら、展示ケース製作や展示物搬入などを順次進め、14年度内の完成を目指す計画だったが、今後スケジュールの見直しを検討する。