海部東部地域の中核病院の役割を担う「新市民病院」の建設計画を進めるあま市は、建設予定地の造成開発工事を早ければ12月に一般競争入札で発注する。造成工事のほか液状化対策や調整池の設置も予定しており、2015年度上半期の開院を目指し、第1弾の工事が動き出す。
建設予定地は甚目寺畦田・西今宿地内の田んぼで、あま市甚目寺総合福祉会館の西側。市は現在用地買収を進めている。造成面積は約1万6700平方bで既設水路の移設も予定。現在実施設計を玉野総合コンサルタント(名古屋市東区)が進めており、調整池の規模や構造などの詳細をまとめる。
基本設計によると新施設規模は、鉄骨一部鉄骨鉄筋コンクリート造地下1階地上4階建て塔屋1階延べ1万4700平方bで、病床数は約180床(一般135床)。手術室は3室を予定。健診、医療、介護、福祉分野での連携が行える関連部門を整備するほか、回復期リハビリテーション病棟(45床)も設置する。海抜ゼロメートル地帯に位置する海部地区の地質環境に合わせて液状化対策を施すとともに、予測される東海・東南海地震に備えて免震構造を採用する計画。地下1階部分は駐車場として利用し、地上の平面駐車場を含め約300台分を確保する。
建築工事は13〜14年度の2カ年継続事業。13年夏までには工事を発注する見通しで、14年度末の完成を予定している。
現在、基本設計に引き続き実施設計を日本設計中部支店(名古屋市中区)が進めており、施設の構造形式や具体的な内容について最終決定する。
提供:建通新聞社