建通新聞社
2012/10/04
【大阪】彩都東部地区 16年度事業化が目標 ゾーニング案示す 検討会が
大阪府など行政機関と関係デベロッパーなどで組織する彩都東部地区検討会は、東部地区事業化の目標年度とゾーニング案を示した。事業化は2016年度を目標とする。このスケジュールを踏まえ、今後の検討作業を進める。ゾーニングでは、大きく「物流・産業」「住居」「食・健康」の3ゾーンに分ける。
16年度は、現在進めている彩都の西部・中部地区の整備が、ほぼ完了し、同時に新名神が供用される時期。土地需要の高まりや、事業環境の整備に合わせて新たな土地造成を開始する。
ゾーニングの考え方では、新名神のインターチェンジ(IC)に近接する北部に物流・産業施設を集約し、茨木サニータウンなどが隣接する南部に住居関連施設を配置。東部地区の骨格の一つとして、北部のIC付近の玄関口と、南部の山麓線と余野茨木線の交わる玄関口の二つを結ぶ南北方向の軸線を検討する。
ゾーニング案では、二大土地利用のうち「新名神を生かした物流・産業拠点と自然体験ゾーン」を地区の北側に、「住居を中心に、暮らしを豊かにする生活文化機能を取り入れるゾーン」を地区南側に配置する。この中間に両地区を切り離す緩衝帯として、『食と健康』をテーマとした、「にぎわいと交流を生み出すゾーン」を設ける。
東部地区土地利用方針、事業手法、関連公共・公益施設、都市計画などを内容とするまちづくり方針は、10月末に中間取りまとめを行い、12月末に素案を作成。13年2月末に基本構想案を作成し、ゾーニング、事業単位(ユニット化)、必要なインフラ、今後の進め方などを示す。
彩都は大阪府箕面市から茨木市にまたがるニュータウンで、西部地区、中部地区、東部地区の3地区を開発する構想。東部地区(茨木市)の約367fは、土地需要にめどが立たないため、開発の方向が定まっていない。このため、関係者による彩都東部地区検討会を2月に組織。東部地区のまちづくりについて調査・検討を行い、開発・誘致の具体化を図っている。検討会のメンバーは、大阪府、茨木市、UR都市機構、阪急不動産、三井物産、関電不動産。