北海道建設新聞社
2012/10/03
【北海道】道新幹線札幌延伸の住民説明会が厚沢部皮切りにスタート
北海道新幹線札幌延伸の事業内容を周知する住民説明会が、道南の厚沢部町を皮切りに2日から始まった。事業主体の鉄道建設・運輸施設整備支援機構(鉄道・運輸機構)の主催で、11月末まで終着の札幌市やルート中間の長万部町など沿線自治体で順次開催。鉄道・運輸機構は説明会後の年度内をめどに、着工の前段となる中心線測量に着手する方針だ。
説明会は、新幹線のレールが通る北斗、七飯、厚沢部、八雲、長万部、黒松内、豊浦、蘭越、ニセコ、倶知安、赤井川、仁木、余市、小樽、札幌の15市町村が対象。初回となった厚沢部での説明会は、2日夜に町民交流センターで開いた。
説明会には、鉄道・運輸機構北海道新幹線建設局の担当者が出席。札幌延伸の事業概要や大まかな整備スケジュールを示しながら、参加者に測量開始への理解を求めた。
北海道新幹線建設局によると、渡島・桧山の自治体を対象とする説明会はおおむね月内に終え、11月からは主に後志の自治体で開催。10月は厚沢部のほか八雲、蘭越、北斗、余市、長万部、赤井川、黒松内の各市町村で開く。
札幌市は、手稲区、西区、中央区にある10程度の連合町内会を対象に、11月8日以降数回に分けて開催。小樽市は同20日に全市民向けの説明会を開き、その後、朝里、天神の両町内会を対象に実施する方針。倶知安町は同26日、ニセコ町は同27日、仁木町は同28日を予定している。豊浦町は10月下旬の町議選後に開く予定だ。
札幌延伸で整備される新函館―札幌間の延長は211・5`。全体の76%に当たる160・2`をトンネル区間が占め、渡島トンネル(26・5`)など19トンネルが整備される。
鉄道・運輸機構は、説明会後に各地で中心線測量を開始。終了した場所から工事に取り掛かる。トンネルなど構造物の整備を先行する見通しだ。