国土交通省中部地方整備局港湾空港部は、コンサルタントなど業務の発注について、総合評価落札方式で入札を行う案件のうち、履行確実性評価の対象を予定価格500万円以上の案件に拡大した。10月1日以降に公告の案件が対象となる。
港湾空港部は、12年度から品質確保対策として履行確実性評価を試行導入しており、予定価格1000万円を超える総合評価落札方式の業務が対象となっていた。今回の変更で、対象となる案件の予定価格が500万円に引き下げられた。さらに、これまでの調査基準価格に代わって新たに品質確保基準価格を設定し、履行確実性評価を行う要件とした。品質確保基準価格は調査基準価格に準じた形で算出する。
履行確実性評価では、品質確保基準価格未満となった応札者に追加資料の提出を求めた上でヒアリングを行う。提出資料は内訳書や品質確保体制に関するものなど。品質確保基準価格以上・予定価格以下の場合でも、必要に応じてヒアリングは行う。資料を提出しなかったり、ヒアリングに応じなかった場合は、入札無効となる。履行確実性評価により算出した履行確実性度は、技術点に反映される。
これまで港湾空港部が発注した履行確実性評価の対象案件では、全入札者のうち約11%が調査基準価格を下回った。
履行確実性評価により評価点が確定した案件のうち、予定価格が1000万円超のものは低入札価格調査を実施する。低入札調査を経て契約した業務について、第三者が内容を確認する「第三者照査」の試行は継続する。
提供:建通新聞社